バズるの意味
バズるとは、マーケティング用語の「Buzz(バズ)」に「~する」をくっつけた造語。「バズ」とだけ表記することも多い。
バズるは、ネット上で特定の単語や話題が爆発的に広まっている状態を意味する。ネット上で特定の単語を使う人が一時的に増えたり、テレビやネット記事などの影響で特定の話題が爆発的に広まっている状態を、「バズる」「バズっている」というように表現する。
特定のプログ記事にアクセスが集中して多くの人に読まれる、Twitterでツイートが多くの人にリツイートされる、Facebook投稿が多くの人にシェアされるなど、バズが起きる経緯は異なる。
口コミを利用したマーケティング手法「バズ・マーケティング」においても、ネット記事やコンテンツが拡散されて多くの人に読まれている状態を、「バズる」と表現する。「バズ・マーケティング」は、TwitterやFacebookなどのSNSを利用したソーシャルメディアマーケティングのひとつで、ネット上の口コミを介してコンテンツを拡散させる。
バズるの使い方
TwitterやFacebookなどのSNSでは、「バズった」「バズってる」といった使われ方をする。
たとえば、Twitterで『バルス』というキーワードを、短期間で多数のユーザーがツイートすると、「バルスがバズってる」といったように使う。「バルス」は、ジブリアニメ『天空の城ラピュタ』の作中で使われる、「閉じよ」を意味する滅びの呪文で、テレビで放送されるたびに「バルス」とツイートする人が爆発的に増える。
バズるは、「(ネット上で)話題になっている」「流行している」という意味でとらえると分かりやすい。
マーケティングにおいての「バズる」は、SNSなどのソーシャルメディアを介し、口コミで話題になることを指す。「バズるコンテンツ」といった使い方をする。
「バズる」には、「情報があっという間に広がる」という意味が含まれている。「バズ」が起こることにより、サイトのアクセス数増加、商品やサービスの購買、ブランド認知向上、などの効果につながる。
バズマーケティングでは、TwitterやFacebookなどのSNSが持つ口コミの力を用い、コンテンツがネット上で拡散されることを狙う。
フォロワーが多く影響力の強いユーザー(インフルエンサー)にアプローチしたり、はてなブックマークのホッテントリ入りを狙うなど、コンテンツが拡散されやすい方法を用いることで、「バズ」を起こす。
※はてなブックマーク(通称:はてブ)はソーシャルブックマークサービスで、ホッテントリは、はてブで現在話題になっている人気記事のこと。
コンテンツのバズにはSEOという手法が関係しているが、はてブの集め方を含め、説明すると長くなるので、詳しくはこちらの記事を参照↓
SEO対策でやるべきことはたった4つだけ!アップデートで単純明快になった【2016年最新版、随時更新】
※SEOは「Search Engine Optimization(検索エンジン最適化)」の略で、Googleなどの検索エンジンにおいて、サイトや記事を上位表示させるための施策。
検索結果の1ページ目と2ページ目ではクリックされる数が大きく違い、1ページ目の中でも1番目とそれ以降でもクリック数に違いが生じる。1ページ目の1番目にサイトや記事が表示されればアクセス数が増え、バズる可能性が高くなる。
バズるの由来
「バズる」の由来は、英語の「Buzz」というマーケティング用語。
もともと「Buzz」には、「ハチがぶんぶんと飛び回る音」「ひとつの場所に集まって噂話でざわざわする」といった意味がある。
「ぶんぶん」と耳障りなほど耳にする、人が噂話にするほど話題になっていることから転じて、「話題になっていること」や「口コミで広まっていること」という意味で使用されるようになった。
この「バズ」に「~する」をくっつけて、「バズる」という日本語独特の表現が生まれた。
マーケティングとは関係なく、Twitterで特定の単語が話題となる「バズ」は、buzztter(バズッター)が由来。
buzztterは、Twitterでつぶやかれて現在話題になっている言葉をピックアップするbotを利用したサイト。ピックアップされる言葉はbuzztterで取り上げられるほど話題になっている言葉であるため、Twitter内で話題になっている単語を指す際に「バズる」が使われるようになった。
こちらの「バズる」はひらがなで「ばずる」と表記されることが多い。
しかし、buzztter自体の由来がマーケティング用語の「Buzz」であると思われるため、いずれにしても語源は「Buzz」というマーケティング用語であると推測される。
バズると炎上の違い
バズると同様に、ネット上で特定の話題が広く拡散される状態を表す、「炎上」という言葉がある。
バズるも炎上も、ネット上で特定の話題が爆発的に広まることを意味するが、2つの言葉には決定的な違いがある。
バズるは、好意的に話題が拡散される状態を意味する。興味深い情報であったり、面白いネタであったり、他の人にも知ってもらいたいという心理から拡散されたものを、バズると表現する。いわば、バズはプラスの事象である。
一方、炎上は、芸能人の不倫ネタであったり、政治家の不適切な発言であったり、批難されるような話題がネット上で広まることを意味する。ブログ記事が炎上した場合、アクセスが集中してサイトがダウンすることもある。バズるとは対象的に、炎上はマイナスの事象である。
ただし、バズが起きると一気に情報が拡散されてしまうので、情報の扱いには注意しなければならない。後で情報が間違いであったと気付いても、一度バズると訂正するのは難しくなる。もちろん情報が間違っていれば直ちに訂正すべきだが、バズが起きると発信者の意思と関係なくあっという間に情報が広まってしまう。
→buzztter
バズるは英語でなんと表現する?
ここまで解説したように、「Buzz(バズ)」はもともとは「噂話でざわざわする」という意味の単語だが、日本では「流行している」「拡散される」という意味で使われている。
英語には、「流行」や「拡散」にあたる言葉に「Viral(バイラル)」がある。「Viral」は、「ウイルス性の」という意味を持つ英単語。
「Viral(バイラル)」は、感染性が高いことを意味する英語であることから、マーケティングでは「(SNSで)口コミで急速に広がる」という意味でも使われる。
ネットにおける口コミの拡散力を利用したマーケティング手法を「バイラルマーケティング」、それを行う媒体のことを「バイラルメディア」と呼ぶ。
日本語の「バズる」に近い意味として「go viral(ゴー・バイラル)」という表現がある。「go viral」は、「流行する」「(口コミで急速に)拡散する」という意味で使われる。
「バズマーケティング」も「バイラルマーケティング」もネットの拡散力を利用したマーケティング手法であるという点で共通している。
バズるの基準はどれくらい?
バズの明確な基準はないものの、たとえばTwitterなら10,000リツイートされるとか、500はてブついてホッテントリ上位入りするとか、大きく注目をあつめるとバズったといえる。アクセスが集中してサイトが一時的に閲覧できなくなったり、サイトがダウンしたりすると明確にバズったといえるだろう。
バズるは情報の発信者の基準によるところも大きい。5,000リツイートを目標にバズを狙ったり、300はてブつくのを目標にしたり、人によってバズるの基準はさまざま。
バズるという言葉には、「情報が一気に拡散する」という意味が含まれているので、一晩で5,000リツイートとか、10,000リツイートを超えるなど、短時間で一気に広まる状態はバズが起こっているといえる。
大きなバズが起きやすいのは、テレビで紹介される、Yahoo!トピックスで紹介されるなど。著名なメディアに紹介されるとバズるの規模がとんでもなく大きくなる。
Yahoo!トピックスにサイトの記事にリンクが張られ、アクセス数が大きく伸びることを「Yahoo!砲」と呼ぶ。当サイトでも何度かYahoo!トピックスに記事のリンクが張られたことがあるが、爆発的にアクセスが伸びてバズったことがある。
ただし、「Yahoo!砲」によるバズは短期間のもので、1日、2日もすればアクセスは落ち着く。瞬間的にバズるものの、SEO的にそれほどプラスの影響はないというのが筆者の見解。「Yahoo!砲」でバズが起きるとアクセスが集中し、アクセス過多で一時的にサイトが表示されなくなるので注意。
当サイトで起きた最も大きいバズは、2016年12月31日に「NHK紅白歌合戦」にMISIAが出場し、『機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズ』の主題歌である『オルフェンズの涙』を歌った際、オルフェンズの由来を解説した記事のアクセスが急増した。テレビによるバズの影響は非常に大きい。
→機動戦士ガンダム 鉄血のオルフェンズの意味
いまバズっているワードを調べるなら「Yahoo!検索データ」の「最新 – つぶやき」を使うと便利。URLが「realtime_buzz」となっていることからもわかるように、Twitterでバズっているワードをリアルタイムで教えてくれる。
https://searchranking.yahoo.co.jp/realtime_buzz/
もうひとつの「BUZZる」
実は、「バズる」にはもうひとつの使われ方がある。
『サイヴァリア』というアーケード/プレステ2のシューティングゲーム(2000年発売)にて、「BUZZる」という言葉が使われている。
『サイヴァリア』には敵弾や敵キャラクターに自機をかすらせるとパワーアップができる「BUZZシステム」をプレイヤーは「BUZZ(バズ)」、もしくは「BUZZる(バズる)」と呼んでいる。「BUZZ」には「火花」という意味があり、曲技飛行用語で「地面スレスレを飛ぶ」という意味もある。
先の「バズる」はこのゲームが元ネタとする説があるが、『サイヴァリア』における「BUZZる」には「口コミ」や「話題」といった意味はない。
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